消防設備点検の相場と費用を安くする方法【アパート・マンション】
アパートやマンションを管理していると、意外にも運用コストとしてかさんでくるのが消防設備点検の費用。
定期的に行わなければならず、意外にも多額の費用がかかってしまうことを知って、頭を抱えている管理会社(管理組合)の方も多いでしょう。
相場感が分からないと、業者に頼んだ時に足元を見られて、高額な請求をされていることに気づかず、高い点検コストを払い続けることにもなりかねません。
そこでこの記事では、アパートやマンションの消防点検にかかる費用相場や、費用を安く抑える方法などについて具体的に解説します。
読み終えれば、あなたも消防設備点検費用の相場を理解し、適正な価格で消防点検を依頼できるようになるので、ぜひ参考にしてみてください。
アパート・マンションの消防設備点検は管理会社(管理組合)の仕事
アパート・マンションの消防点検は、物件を管理する者に義務付けられているものです。
消防法では、消防設備等を定期的に点検して維持管理を行うことと、その結果を消防署長に報告することが定められています。
点検すべき建物は大きく3つに分類される
消防法によって定められている、下記の物件は消防設備士または消防設備資格者が点検を行わなければなりません。
①延べ面積 1,000㎡以上の特定防火対象物
デパート、ホテル、病院、飲食店、地下街など②延べ面積 1,000㎡以上の非特定防火対象物で消防長又は消防署長が指定したもの
工場、事務所、倉庫、共同住宅、学校など③屋内階段(避難経路)が1つの特定防火対象物
共同住宅に関しては、更に細かく指定されており、下記に該当する物件は有資格者による点検を行わなければなりません。
ア、1,000平方メートル以上で、自動火災報知設備が設置されている共同住宅
イ、共同住宅が含まれる特定の複合用途の建物で共同住宅の部分の床面積が150平方メートル以上であるとともに、建物の延床面積が300平方メートル以上のもの
中でもアパートやマンションは共同住宅の5項(ロ)に該当するため、基本的に延べ面積150㎡以上の建物に対して、消防点検が義務付けられています。
150㎡未満の小ぶりなアパートなどをお持ちの方は対象ではないかもしれませんが、基本的にはほとんどのマンション・アパートでは対象となることを覚えておきましょう。
消防点検を怠った時は罰則が課せられる
消防設備点検は、「建築物の管理行為を法律、契約または慣習上当然行うべき者」が担うとされています。
自分で所有している物件があれば当人が、もし管理を委託していれば管理者が罰せられることになるということ。
罰則されるケースと料金は下記の通りです。
- 消防設備設置命令の違反に対する罰則…1年以下の懲役または100万円以下の罰金です。
- 消防設備の管理のために必要な措置を怠った場合の罰則…30万円以下の罰金または拘留
怠っただけで、30万円〜100万円も支払わなければならないのは大きな痛手ですよね。
また避難設備の不備に関しては、刑事罰に問われる可能性もあります。
後述するように、消防設備は「消防」「警報」「避難」の3つに大別されますが、特に避難設備は火災が起きた時の入居者の緊急避難・安全に起因しますよね。
過去には火災の際の避難設備の設備不良などが原因で、入居者の逃げ遅れなどが発覚し、業務上過失致死罪で実刑判決を受けるケースもありました。
後から大変なことになってしまいかねないので、消防点検の費用はなるべく抑えられるように心がけましょう。
アパート・マンションの消防設備点検の費用相場(例)
点検費用は業者によってピンキリ?
点検費用は戸数や設備数・設備個数によって大きく左右してしまいます。
点検費用は業者によってかなりピンキリなので、必ず相見積もりを取って、業者比較を行うことを忘れないようにしましょう。
弊社でもアパート・マンションなどの消防点検を行っており、戸数などによって、柔軟に御見積りを出させて頂いております。
実績も豊富にございますので、消防点検でお悩みの管理会社・管理組合の方は、ぜひ一度、お問い合わせください。
アパート・マンションの消防設備点検は自分でもできる?
消防設備の点検が面倒に感じている方の中には「自分でも設備点検ができるのでは?」と感じている方も少なくないでしょう。
結論から言えば「消防設備が消火器だけの物件であれば自分で点検できることもある」ということが言えます。
- 延べ面積が1,000㎡未満の防火対象物
- 階段が建物の内部に 1 つのみで、3 階以上の階又は地階に特定用途(飲食店や物販 店等不特定多数の者が出入りする用途)がない
上記2つの条件に当てはまる物件であれば、資格がなくても消火器を交換・点検することができるのです。
アパート・マンションの消防設備点検項目
アパート・マンションにおける消防設備点検項目として、考えられる項目をリストアップしました。
点検項目の一部ですが、必ずチェックする項目ではあるので、把握しておきましょう。
項目例 | |
消火器 | 設置状況・表示および標識・消火器の外形確認 |
自動火災通知設備 | 感知器の行動試験・地区音響装置の鳴動確認 |
避難器具 | 周囲の状況・標識・器具本体の状況確認 |
誘導灯 | 外箱・表示・非常電源・光源の確認 |
非常警報設備 | 音響装置及びスピーカーの鳴動確認 |
連結送水管 | 送水口及び送水用器具格納箱の状況確認 |
消防設備点検を行う頻度は「半年」と「1年」
消防設備点検には、
- 機器点検
- 総合点検
の2種類が存在します。
それぞれ、期間や実行内容が異なるため、その都度どちらの点検を行うのかチェックしておきましょう。
機器点検
機器点検は、正確な位置に配置されているか、外観は問題ないか、きちんと動作するかを確認する点検のこと。
6ヶ月に1回は点検を行い、消防署長まで点検結果を提出する義務が設けられている。
総合点検
総合点検は、実際に起動させて正確に動作するかを、機器点検よりもさらに詳細に点検することを指します。
こちらは1年に1回となっており、基本的に機器点検の内容を包括することが、かなり多いです。
アパート・マンションの消防設備点検の費用を安く抑える方法
消防設備点検の費用は業者によってピンキリであることは先述した通りです。
ただお金を払って点検してもらう側としては、なるべく費用を安く抑えたいと考えている方も多いはず。
実際に消防設備点検の費用を抑える方法として考えられるものを2つほど紹介しています。
相見積もりを取る
まず1番重要なことは、きちんと相見積もりを取るということです。
相場は3~5万円ですが、実際には物件の大きさによって大きく値段が異なるので、お願いしてみないと分からない部分の方が大きいもの。
見積もりを取ってみると、相場がどのくらいなのか理解できるので、必ずネットの業者に見積依頼をしてみるように心がけましょう。
小さい業者に依頼してみる
消防設備点検は法定点検なので、業者によって点検の質が大きく変わるということは基本的にありません。
零細業者の場合、大手業者から仕事を回してもらって、安い価格で受けていることも多いので、直契約なら利益が大きいので喜ばれます。
つまり小さい業者に依頼した方が、中間マージン分の料金が浮くので、小さい業者を探して直接お願いしてみるのも一つの方法です。
弊社でもアパート・マンションの消防設備点検を行っており、戸数などによって、なるべく柔軟に御見積りを出させて頂いております。
消防設備点検でお悩みの管理会社・管理組合の方は、ぜひ一度、お問い合わせください。
消防設備点検の費用|相見積もりをとって信頼度が高い会社を探そう
アパート・マンションの消防設備点検費用は、規模が大きくなればなるほど、高くなってしまいます。
ただ適正価格を知らずに、同じ業者に丸投げしてしまうと、本当はもっと安い業者にお願いできるにも関わらず、高い料金を取られ続けてしまうことも。
相場感が分からないと足元を見られることもあるので、できるだけ相見積もりを取って、相場より法外な値段ではないかきちんと調べてみることが重要です。
自分で消防設備点検が行える場合もあるので、なるべくコストを抑えられる業者に依頼するように心がけましょう。
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