防災管理点検|対象物や点検内容・流れを詳しく解説

防災管理点検|対象物や点検内容・流れを詳しく解説

消防法で定められた定期報告制度のひとつ「防災管理点検」。法的な定期検査は難しいことも多く、「一体いつまでに行えばいいのか」「どのように行えばいいのか」など、分からないことだらけで悩んでいる方も多いでしょう。この記事では、防災管理点検の内容や対象になる建物、点検の流れなどについて詳しく解説していきます。

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目次

防災管理点検とは

防災管理点検とは、建物が地震による災害にあった際に「被害を軽減できる体制が整えられているかどうか」を確認する点検制度です。

地震というのはいつ起こるかが予測できないもので、地震に対する対策は怠りがち。

万が一大きな地震が起きた際に、避難階段に物が置かれて使えなくなっていたり、倒れやすい棚がたくさん並んでいたりしたら、人命に関わる大きな被害となってしまいます。

予測の難しい地震の被害を抑えるためには、地震に対する防災管理がちゃんとできているかどうかを、定期的に確認することが大切なのです。

防災管理点検は消防法によって定められており、規模の大きい建物を所有・管理する人は必ず実施しなければなりません。

点検を行うのは1年に1回

防災管理点検は1年に1回点検を行ない、その結果を消防局に報告するよう義務付けられています。

点検・報告の基準となる日は、建物の管理を開始した日からです。

建物の管理を開始した日から1年以内に、防災管理点検を実施しなければなりません。

なお、3年間消防法令違反がない場合は、管轄内の消防機関にて「特例認定」の申請が可能になります。

申請後に検査をして特例認定された場合は、通常は1年に1回実施しなければならない防災管理点検が3年間免除され、「防災優良認定証」を表示できるようになります。

点検が行えるのは有資格者のみ【防災管理点検資格】

防災管理点検は、誰もが行なえるわけではありません。

「防災管理点検資格」という専門的な資格を持った人のみが、点検を行うことができます。

とはいえ、点検の対象となる建物オーナーが資格をとる必要はありません。

防災管理点検を行う際にはほとんどの場合、専門的な資格を持った人が在籍する業者に依頼するのが一般的です。

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防災管理点検の対象となる建物

防災管理点検の対象となる建物は、「消防法第8条」に該当する防火対象物が対象となっています。

消防法第8条と聞くと少し難しいですが、劇場やホテル、百貨店や病院など、人の出入りが多い規模の大きな建物は、ほとんどが対象になっていると考えて差し支えありません。

より具体的な対象に関しては、東京消防庁が公開している情報が参考になるため、一部を抜粋してご紹介します。

出典::東京消防庁

上記の画像では建物の規模や階数などによって、対象となる建物が細かく決められていることが分かります。

しかし、『階数が5以上10以下の防火対象物で延べ面積2万平方メートル以上』と書かれてるからといって「自分が所有する建物は対象だ」、とすぐに判断できる方はそう多くはないでしょう。

防災管理点検の対象になっている建物なのかどうか、自身では判断が難しい場合には、建物を管轄する各消防署に問い合わせましょう。

防災管理点検のおもな点検内容

防災管理点検では、おもに下記のようなことを点検します。

  • 家具などが転倒、落下しないように防止措置がされているか
  • 十分な非常食などが常備されているか
  • 避難訓練が1年に1回以上行なわれているか
  • 避難階段に障害物が置かれていないか
  • 防災管理者を選任しているか
  • 防災管理に関する消防計画の届出が提出されているか
  • 自衛消防組織の設置届出を提出しているか

など。

防災管理点検の流れを具体的に解説

ここからは、防災管理点検がどのような流れで行われるのか、具体的に解説します。

防災管理点検は基本的に、下記の流れで行います。

  1. 点検を業者に依頼する
  2. 防災管理点検を行う
  3. 点検結果報告書を提出
  4. 防災管理点検完了・点検済証の表示が可能になる

①点検を業者に依頼する

防災管理点検の資格を持った人が、在籍する業者に点検を依頼します。

電話後は基本的に、見積もりを作成するため建物を下見に来ます。

必須ではありませんが、業者に見積もりを出してもらう際には、下記の書類を事前に用意しておくと、スムーズに見積もりを行なえます。

  • 防災管理点検結果報告書の控え(直近のもの)
  • 防災管理者選任届出の控え
  • 防災に係る消防計画の届出に関する書類の控え
  • 建物の平面図
  • 建物の延床面積が分かる書類
  • 消防機関からの立入検査結果通知書

見積もりに納得したら、点検を行う日程や必要書類に関する打ち合わせをします。

②防災管理点検を行う

関係書類の届出状況や、防火区画の構成、避難経路に障害物がないか、落下や転倒の防止策が張られているかなど、現地にて業者が確認・点検します。

点検後、改善すべきところや改善方法などの助言をもらいます。

③点検結果報告書を提出

防災管理点検の点検結果報告書を、管轄内の消防署へ提出します。

報告書の作成や提出は、業者が行います。

④防災管理点検完了・点検済証の表示が可能になる

消防法令で定められている内容に適合していれば、防災管理点検は完了です。

その後1年間は、点検基準に適合している建物だと示される「防災基準点検済証」が表示可能になります。

出典::東京消防庁

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【注意】点検を怠ると罰則も!

防災管理点検を怠った場合、30万円以下の罰金または拘留の刑が科されます。

「ウチは多分大丈夫だろう…」と安易に放置するのは危険です。

早めのうちに、いつ点検を行うべきなのかを確認しておくようにしましょう。

防災管理点検もトネクションにお任せください!

防災管理点検は、地震が起きた際の安全性を確保するために必要になる、とても重要な定期点検制度です。

建物を利用する人たちの命を守るためにも、信頼のおける業者に点検を依頼するようにしましょう。

トネクションでも、防災管理点検を承っております。

防災管理点検のことでお困りでしたら、ぜひ1度弊社にご相談を。

お見積もりのみのご相談も受け付けておりますので、ご検討の際は、下記お見積もりフォームにてお気軽に依頼をお送りください。

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この記事の担当スタッフ

建築・消防ラボのお問い合わせ受付/見積もり作成などを担当。消防工事・消防点検・建物工事・建物点検に関する幅広い見積もり依頼を受け付けております。業歴60年のなかで様々な点検/施工実績がございます。社内にいる各種スペシャリストと連携してサービスを運営しております。

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