受託者賠償責任保険とは?加入できる業種や補償内容について解説
受託者賠償責任保険で対象になる仕事はどんな業種なのかがいまいち分からない……
他の保険との違いがよく分からない……
受託者賠償責任保険は、一体どんな保険なのか分からなくて困っている方も少なくないでしょう。
分からないままでいると、万が一の時に保険に加入しているけど保険金が受け取れないケースも考えられます。
今回は、対象業種であれば加入しておくべき受託者賠償責任保険について解説します。
この記事を読んだあなたは、受託者賠償責任保険について理解し不安が解消されるでしょう。
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受託者賠償責任保険は、お客様や取引先から預かった物への損害事故に対して備える保険です。
預かったものを紛失したり、壊したり、盗まれる可能性がないとは言い切れません。
そんな時にお客様への損害賠償責任をカバーしてくれる保険です。
個人賠償責任保険との違い
個人賠償責任保険は、個人が日常生活の中で他人にケガを負わせてしまったり、第三者のモノを壊してしまった場合の損害を補償する保険です。
受託者賠償責任保険は、他人から預かった物の損害に備える保険のため、個人賠償責任保険とは目的が違うといえるでしょう。
製造物賠償責任保険(PL保険)との違い
製造物賠償責任保険(PL保険)は、完成した製品(商品)が原因で、購入者がケガや病気になった際の賠償責任を補償する保険です。
そのため、受託者賠償責任保険とは全く異なる保険となります。
対象となる業種
受託者賠償責任保険は、全ての業種で加入できる保険ではありません。
お客様からの預かり物が多い業種など、加入できる業種は限られています。
対象の事業
業種 | 詳細 |
---|---|
お客様の荷物を預かり保管する会社 | 一般企業で第三者の荷物を預かる仕事 |
お客様の荷物を預る店舗を営む会社 | 美容院・レストラン・ゴルフ場など |
倉庫業を営む会社 | 物流関係など |
手荷物預かり所を営む会社 | ロッカー運営会社など |
各種委託加工業を営む会社 | 素材を取引先から受け取り加工する会社など |
基本的には、荷物預かり所・倉庫業者・委託加工業者が対象の事業者です。
荷物を預かる事業だからといって、すべての事業が受託者賠償責任保険に加入できるわけではありません。
対象外の事業
第三者からモノを預かる事業ですが、受託者賠償責任保険の対象外になる事業は下記の通りです。
業種 | 保険名 |
---|---|
駐車場や整備工場を営む会社 | 自動車管理者賠償責任保険 |
ホテルや旅館を営む会社 | 旅館賠償責任保険 |
クリーニング店を営む会社 | クリーニング業者賠償責任保険 |
運輸業を営む会社 | 貨物保険 |
それぞれの業種に合った保険が存在します。
業種だけではなく、実際の業務内容によっても加入する保険が変わる場合があるため、迷った方は保険会社に相談することをおすすめします。
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無料 見積もり依頼はこちら補償内容
どのような場合に補償の対象となるか、例を紹介します。
・お客様から預かっていたガラス製品を損壊した
・火災により保管施設が全焼し、受託物が損壊した
・事務所に泥棒が侵入し、預かり品が盗難にあった
・修理のために預かっていた荷物を移動させる際に、破損させてしまった
このような事故が発生しないように予防策を導入したり、社員教育を実施している会社がほとんどでしょう。
しかし、事故を絶対に発生させないとは言い切れません。
社員が注意して業務を行っていたとしても事故が起こる可能性があるため、リスクをカバーする受託者賠償責任保険は必要でしょう。
会社としてもお客様の信頼を失わないように、迅速に対応する必要があります。
お客様から荷物を預かることが多い業種の場合は、受託者賠償責任保険に加入することをおすすめします。
保険金の種類
万が一の場合に受け取ることができる保険金の種類について紹介します。
・損害賠償金
・損害防止費用
・権利保全費用
・緊急措置費用
・訴訟費用
・協力費用
損害賠償金
被保険者に対して発生した修理代などの損害賠償金が保険金として支払われます。
修理費・汚損・破損によって同じモノを弁償するために必要となる費用などが該当します。
注意点として、お見舞金などは損害賠償金には該当しないため保険金は支払われませんので気を付ける必要があります。
損害防止費用
事故が発生した場合に、損害が拡大するのを防止するために使用した費用は保険金として支払われます。
権利保全費用
発生した事故について、他人から損害の賠償を受けることができる場合に、その権利を保全または行使するために必要な手続きに要した費用が保険金として支払われます。
ゴルフ場でお客様から預かっていた荷物が泥棒に盗まれた場合、ゴルフ場は泥棒に対して損害賠償の請求を行います。
その際の、弁護士費用などが権利保全費用に該当します。
緊急措置費用
事故が発生し、被害拡大を防止するために費用がかかったものの最終的には賠償責任がなかった場合に受け取れる保険金です。
応急手当・護送・治療・看護・その他緊急措置にかかった費用などが保険金として支払われます。
訴訟費用
損害賠償に関する争訟について支出した訴訟費用、弁護士報酬等の費用です。
自己負担しないといけない可能性もあるため、保険会社に確認が必要でしょう。
協力費用
保険会社が発生した事故の解決に向けた対応をした場合や、保険会社に協力するためにかかった費用が保険金として支払われます。
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無料 見積もり依頼はこちら注意!保険金を受け取れないケース
どんな場合でも保険金が支払われるわけではなく、保険金が受け取れないケースもあるため注意が必要です。
・故意の事故
・同居の親族に対する損害
・高価な預かり物の損害
・荷物地震の性質・状態が原因で発生した損害
故意の事故
保険金を受け取るために、わざと起こした事故の場合は対象外となります。
保険金が支払われないだけではなく、契約解除となる可能性も高いでしょう。
同居の親族に対する損害
家族に対する損害は、保険金支払の対象外となります。
あくまでも他人のモノに対する保険のため、同居家族の場合は補償対象外です。
高価な預かり物の損害
高額すぎるモノの場合は、保険金が受け取れない場合があります。
あまりにも高額すぎる宝石や貴金属などは、お客様ご自身で保管してもらうことをおすすめします。
荷物自身の性質・状態が原因で発生した損害
例えば熱に溶ける性質などの場合は、管理が難しいため、補償の対象外となります。
預かった方の責任であるか損害の原因を特定することが難しいためです。
このようにどんな場合でも保険金が支払われるわけではないため、保険金がおりないケースもあるということを頭の隅においておきましょう。
おすすめの保険会社
受託者賠償責任保険に加入するにあたり、おすすめの保険会社は下記の3社です。
・損保ジャパン
・東京海上日動
・三井住友海上
商品名は「受託者賠償責任保険」と、どこの保険会社も同じですが、補償内容や特約、保険料は各保険会社により異なります。
見積もりを依頼して、比較検討することをおすすめします。
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無料 見積もり依頼はこちら【まとめ】対象業種は受託者賠償責任保険に加入するべき
受託者賠償責任保険は、他人から預かったものへの損害を補償する保険です。
万が一の際にお客様からの信頼を失わないためにも、迅速な対応が求められるため、お客様から荷物を預かる業種の場合は、加入しておくことをおすすめします。
すべての業種が加入できる保険ではなく、加入できる業種は限られています。
ご自身の会社に合った保険のプランを探してみましょう。