ハロンガス消火設備とは?安全性や設置基準について詳しく解説
建物の定期点検に備えて消防設備を確認した際、「ハロンガス消火設備ってなに?点検が必要なの?」と疑問を抱いた管理者やオーナーさんも多いのではないでしょうか。
今回の記事では、ハロン消火設備の概要、設置基準や点検の必要性などに関して詳しく解説します。
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ハロンガス消火設備とは、火災時に「ハロン」と呼ばれる消火剤を噴射して消火を行う設備のことを言います。
ハロンというのは、冷却作用と燃焼の抑制効果をもつガス物質です。
消火設備に使用されるハロンにはいくつかの種類があり、特に「ハロン1301」と呼ばれているものは消化能力が非常に優れ、人体への毒性も少ないことから、ひと昔前まで理想的な消火剤として建物の消火設備に採用されていました。
しかし、ハロン1301はオゾン層を破壊する性質を持っており、環境問題への配慮から1994年に製造中止となっています。
ハロンガス消火設備は用途によっては今でも設置できる
現在は生産が中止となっているハロン1301ですが、「消火設備として使ってはいけない」というわけではありません。
非常に優れた消火性能を持っているハロン1301は「消防環境ネットワークのハロン管理委員会」によって使用が管理されており、クリティカルユース(必要不可欠な場面における使用)が認められています。
クリティカルユースの要件を満たしているのであれば、消火に使用したハロンの補充も可能ですし、新しくハロン消火設備を設置することもできます。
ハロン消火設備の設置基準
ハロンガス消火設備は先ほどご紹介した通り、クリティカルユースであれば設置することが可能となっており、建物のどこにでも設置できるというものではありません。
クリティカルユースというのがどういった場面を想定しているのかについては、下記のとおりです。
人命安全
人が常にそこにいる、または人の出入りが多い場所。
人の多い場所でガス系の消火設備を使うと、人体へ悪影響を与える可能性があるため、比較的安全なハロン消火設備が推奨されています。
消火剤の適正
たとえば電気が原因の火災の場合、水や泡を使用する消火設備は適しません。
電気による火災が発生しやすい箇所(機械室や電子制御室など)は、ハロン消火設備が適しているとなります。
二次被害の防止
水や粉末で消火することで、周りに大きな被害が及ぶような場所を指します。
たとえば、重要文化財や美術品が飾られているような場所です。
早期復旧の必要性
すぐにでも施設が使える状態に復旧させる必要がある施設です。
公共施設や重要インフラ施設などが挙げられます。
設計上、経済上の負担
建物の構造上、ハロン消火設備以外の消火設備が置けない場所、経済的な理由で設置できない箇所です。
より具体的な新設可能場所が知りたいという方は、消防庁が情報を公開していますので下記の表を参考にしてください。
ハロンガス消火設備も点検が必要
ハロンガス消火設備などの消防用機器は、消防法により定期的な点検を行うよう義務化されています。
消防設備を備えている建物の管理者・オーナーは、1年に1回の「総合点検」と半年に1回の「機器点検」を行い、その結果を消防庁または消防署長に報告しなければなりません。
また、ハロン消火設備などのガス系消火設備に使用される容器には、中の消火剤を放出する「容器弁」が搭載されています。
この容器弁は、経年劣化によって腐食してしまうことがあり、それに気づかず放置していると、いざというときに上手く作動しない事態が起こりえます。
そのため、消防法により「容器弁等の安全性」という機器点検制度も義務化されています。
内容としては、二酸化炭素を主に使用する消火設備は、設置してから「25年以内」に、ハロン消火設備などは設置してから「30年以内」に点検を行うことを義務化しています。
万が一の火災に備えるためにも、専門的な知識を有したプロによるメンテナンスを実行していくことが大切です。
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