マンション大規模修繕の費用相場|期間・流れ・工事を安く抑える3つの方法も

マンションの大規模修繕の費用相場!工事を安く抑える3つの方法!

建物は時間と共に劣化してしまうため放っておくと、いつの間にか大きな建物の不具合につながってしまうことがあります。

人間と同様に定期的に健康診断を行わないと、気づかない内に大きな病を抱えてしまうことになりかねないのです。

特にマンションを管理する側は、多数の住人の方の安全を守る義務があるため、定期的に大規模修繕を行う必要があります。

しかし大規模修繕工事を行ったことのないマンションの管理者の方は「大規模修繕にかかる費用はどのくらいか」気になっている方も多いですよね。

結論から言えば、大規模修繕工事にかかる費用は、1戸あたり約100万円が目安であると言われています。

この記事では、大規模修繕の費用相場や、具体的な内容、安く抑えるための方法などについて具体的に解説します。

読み終えれば、大規模修繕がどのくらいの頻度で行われているのか理解できるようになるため、ぜひ参考にしてみてください。

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目次

大規模修繕の内容

大規模修繕を行う必要があるとは分かっているものの、具体的にどんなことをするのか分かっていない方も多いですよね。

具体的な修繕箇所としては、建物の外壁や屋上、給水管・排水管などの共用部分を修繕するケースがほとんどです。

外壁劣化した外壁を補修し、塗装を塗り直す。タイル部分は補修・貼り直しをする。
屋上屋上の雨水の侵入を防ぐ処理を補修・更新する。
シーリングシーリングとは外壁の目地、窓とのつなぎ目に詰められたゴムのような素材のこと。雨の侵入を防ぐためにも補修する。
鉄部塗装鉄部(階段・扉・手すり)などの塗装を行う。サビを落として、上塗材などを塗布する。
給排水管の補修建物内部の給排水管を補修する。

大規模な修繕のタイミングに合わせて、新たな設備を導入したり、部品を交換したり、グレードアップするケースも少なくありません。

修繕を行うことで、よりマンションを長く健康な状態で保つことができるようになるので、定期的に修繕することを心がけましょう。

大規模修繕の周期は12年に1回

マンションの管理をしている方の中には「こんなに大きい建物なのだから、簡単に劣化しないのでは?」と思っている方も少なくないでしょう。

しかし実際には、マンションをはじめとする大規模な建物にも、紫外線や風雨などの影響で、徐々に劣化は進んでいきます。

一般的にマンションの劣化が見え始めるのは、新築から10年と言われており、国土交通省でもマンションの1回目の大規模修繕は築12年を推奨しています。

ただ法律で「12年」と定められている訳ではないので、12年周期で必ず行わなければいけない訳でもありません。

管理組合によっては、大規模な修繕を「15年」「20年」と定めているところもあります。

ただ早めに修繕しておかないと、後になって、致命的な不具合が出てしまうことも少なくありません。

マンションを一定の期間、長く健康な状態で保つためにも「10~12年」という周期で、きちんと大規模修繕を行いましょう。

大規模修繕の費用相場

マンションの大規模修繕の費用相場は、基本的に1戸当たり100万円と言われています。

例えば住宅数が30戸あるマンションなら3,000万円、100戸ある大規模マンションなら1億円を超えてくるのが相場として考えられます。

ただ大規模修繕は建物の規模感だけではなく、工事内容などによっても大きく変化するため、1戸100万円が必ず成り立つ訳ではありません。

同じ外壁塗装を行う場合でも、特別な素材が使用されていたりすると、総額には大きな差が生じます。

単純に建物の築年数や規模感だけで、大規模修繕にかかる費用を算出するのはかなり難しいということを覚えておきましょう。

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大規模修繕の費用が払えなくなった場合

基本的に大規模修繕のための費用は、かなり高額であるため、事前に毎月「修繕積立金」として費用を積み立てていくケースがほとんど。

次の大規模修繕のために修繕積立金を積み立てることによって、いきなり大金が必要になるのを防ぐために存在します。

しかしお金を借りて、マンションの所有者となった方の中には、修繕積立金が家計を圧迫してしまうケースも少なくありません。

修繕費が支払えなくなってしまうと、管理会社はお金を催促することになり、毎日電話や手紙で連絡が来ることに。

あまりに修繕費を滞納し過ぎた場合、口座の差し押さえなどが行われることも考えられます。

マンションの借り入れ、購入を行う時は、必ず修繕積立金の費用も忘れずに計算に入れておくように心がけましょう。

大規模修繕の流れ

マンションの大規模修繕は、文字通り「大規模」な修繕工事になるので、準備から実施までに2~3年かかることも少なくありません。

建物の管理者の方は、具体的に大規模修繕で何を行わなければならないのか、はっきりさせておくように心がけましょう。

修繕委員会の発足

まずは住人の中から修繕委員会を設立し、大規模修繕を行うための準備を行っていきます。

マンションにおける大規模修繕の場合は、他の住民にも大きく迷惑をかけることにもなるため、事前に説明会の機会を設けることも忘れてはなりません。

設計コンサル及び施工業者選び

委員会が発足できたら、今度は設計会社などのコンサル業者に依頼して、工事の監理をしてもらうのか、施工業者にお任せなのかを考えなければなりません。

施工会社の選定は、予算の使い方をおおきく変化させるものでもあるので、慎重に選択する必要があります。

また業者の選定以外にも、工事内容の詳細も決めておかねばならないので、早めに検討に時間を使うことをおすすめします。

委員会の中できちんと話し合いを行わないと、あとあと面倒なことになりかねないので注意しましょう。

工事

施工してくれる業者選びが終了したら、実際に工事を行って、大規模修繕を実施していきます。

着工から先は、発注側のやることはほとんどなく、進捗状況をきちんと確認して、共有しておけば問題ありません。

大規模修繕の工事費用を抑える3つの方法

マンションにおける大規模修繕の工事費用を抑えるために実践すべき方法は主に3つ。

  1. 建物診断を行う
  2. 信頼できる業者を採用する
  3. 相見積もりを取る

どれもなるべく費用を抑えるために非常に重要な方法なので、大規模修繕の依頼を検討しているのであればぜひ実践してみてくださいね。

建物診断を行う

大規模修繕工事を実施する際には、建物の調査を行って、健康状態をチェックする必要があります。

効率的に工事の有効性を上げていくためには、建物の状態を正確に把握しておくことが最重要課題。

適切な内容が工事や見積もりに反映されるように、きちんと診断を行って「どの部分を修繕する必要があるのか」考えておくように心がけましょう。

信頼できる業者を採用する

大規模修繕が初めての場合は、見積もりを見ても専門的な用語が多く、全てを理解すること自体が難しいでしょう。

そんな時に寄り添って助言してくれるような、信頼できる施工会社にお願いすることがベストです。

先述したように大規模修繕は、準備段階から施工まで、実に2年以上かかる大掛かりな作業。

2年以上もかかる大きなプロジェクトなので、細かい工事設計や見積もりなどの段階で、対話を重ねていく必要があります。

最初に信頼できそうにない業者にお願いしてしまうと、後々トラブルを招きかねないので、必ず信頼できる業者を採用するように心がけましょう。

相見積もりを取る

適正な料金を把握するために1番重要なことは「相見積もりを取る」こと。

少なくとも3社以上の見積もりを取ることで、

  1. 修繕内容の内訳
  2. 料金比較

などを行うことができて、おおよその相場を把握することができます。

同じような業者にお願いしても、同じような見積もりが出てきてしまうので、なるべく差異が出るように、タイプの違う業者に見積依頼するのがおすすめ。

見積もりを取って、適切な料金を把握した上で、検討のフェーズに入りましょう。

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大規模修繕を安く抑えたいなら信頼できる業者との付き合いが大事!

大規模修繕工事は、マンションを良い状態に保つために、12年周期程度で定期的に行う必要があります。

修繕開始までに、計画から業者選びなどを含めると2年以上の期間が必要になるので、長期的な視点を持つことも忘れてはなりません。

定期点検やちょっとした修繕とは異なり、金額も1戸100万円と非常に高額なので、信頼できる業者との付き合いが必要不可欠です。

料金を安く抑えたいなら、詳細な部分もきちんと説明してくれて、相談に乗ってくれる、信頼できる業者を選ぶように心がけましょう。

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この記事の担当スタッフ

建築・消防ラボのお問い合わせ受付/見積もり作成などを担当。消防工事・消防点検・建物工事・建物点検に関する幅広い見積もり依頼を受け付けております。業歴60年のなかで様々な点検/施工実績がございます。社内にいる各種スペシャリストと連携してサービスを運営しております。

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